犬男子の去勢・犬の避妊去勢に関して
オスカー君の去勢手術をしました。
今月29日で一才になるので 一才目前での手術です。
オスカーの場合、両方とも停留睾丸でしたので
本人に有無言わせず手術をしました。
幸い腹腔内でなく、足の付け根のちょい上までは降りて来ていたので
一カ所切って、両方取り出せました。
一カ所の小さな手術痕 抜糸まで2週間
去勢・避妊については いろいろな考えがあります。
健康な身体にメスを入れることは良くないという方も
病気や問題行動を防ぐために出来るだけ早く手術するという方も
それぞれメリットデメリット 了解の上で飼い主が決めれば良いのです。
それでも初めて飼う方は指標が欲しいでしょう。
ご参考に一席。
子は母胎中で身体が作られて行く時 性を決める精巣・卵巣とも
お腹の中の同じ位置付近に出来ます。
そこから♂の場合は 精巣がドンドン下がって睾丸という袋まで降ります。
精巣が機能するには体温より2〜3℃低くないとダメなので
冷却しやすい場所に降りるのですね。
それがホルモンの異常、精輸管が短い、お腹からの出口が小さい
等の遺伝的なことが原因で しっかり降りないのが停留睾丸です。
片方だけだったり両方だったりしますが
両方降りない場合は生殖能力はありません。
オスカーは両方。
なら、手術しなくても良いじゃん とはいかず
お腹に残った精巣は 癌化してしまうことが多いのです(悲)
純血種で約10頭に1頭の割合で停留睾丸がおき そのうち6%弱が
睾丸腫瘍となるそうです。
これは正常睾丸の犬で去勢しない場合の睾丸腫瘤の13.9倍とういうことです。
ただし、癌化するのは10才以降ぐらい。
停留睾丸でも手術しない人もいます。
しっかり経過を診て、腫瘍化した場合は早期にオペすると。
早期発見できれば良いのですが。
確かに腹内部に残っているなら 外側にあるほど簡単ではないです。
手術するしないは一つの掛けですが、決めたら腹を据える。
定位置にあっても睾丸腫瘤になる可能性はあります。
♀の場合は小型犬なら6ヶ月超すくらいから生理が始まります。
年に1〜2回のペースで約3週間の間 出血があります。
出血量自体はそれほどではありませんが座る場所は汚れます。
始まりはあまり匂いませんが、2週間程度で排卵があるので
雄犬へのアピールで匂いが強くなります。
避妊しない場合は 予期せぬ妊娠、子宮の病気、乳腺の病気が
起こる可能性があります。
病気防止の他に去勢・避妊の目的は
♂なら攻撃性の回避や雌の生理中の匂いに対する体調不良になるまでの興奮などの防止
♀なら生理時の煩わしさが無くなります。
デメリットとして
・本人のプライドが傷つく、犬友達の反応が変わる。
・早すぎる去勢・避妊はホルモンが不足して骨格不全が起きやすい。
・ホルモンバランスが変わり太りやすくなる。
以前からある本にはワンの気持ちのことはあまり書かれてないけど
自分の身体に起った変化に気がつかないハズが無いと思うのです。
特に雄の場合、かなり個体の匂いが変わるのではないかな。
ウチにいた犬達、パティとアメリの例として
パティ:アメリを産んでから乳腺に腫瘍ができたので4才で子宮と乳腺の除去手術
(結局高額)
アメリ:避妊せず。しかし最期に子宮蓄膿症になるも、その時には心臓にも異常が
出て麻酔不可で手術出来ず。死因としては心不全と腎不全
そして
オスカー:腹腔外までは降りた停留睾丸で手術。
精巣は機能しておらず。本人的にもあまり変化ないと思われる。
なので「お子ちゃま」なのだと思う。
私の考えとしては 健康ならば
☆雌なら4〜5才で病気を防ぐために避妊手術をする。
☆雄で攻撃性が強かったり、飼うのに困難がなければ10才くらいまでは様子をみる。
手術に対する体力があるウチでないと
麻酔もかけられず病気の処置ができないからです。
私はやたら手術するのには反対ですが
リスクや飼育状況も考えて決めて下さい。
お疲れオーちゃん